暖かい陽ざしに包まれて、姫コブシの花が咲きました。
庭では、梅に次ぐ春の花です。
ピンク色した姫コブシのつぼみが開きかけると、冬色の庭は一気に華やぎ始めました。
あとからすぐに咲くコヒガンザクラともコラボして、いい仕事をしてくれるのです^^
ヤマガラの子供のチビちゃんが姫コブシの枝にやって来ました。
チビちゃんは、この庭をテリトリーとしたヤマちゃんカップルの子供です。
薔薇が咲くころに生まれ巣立っていったチビちゃんは、お盆が済んだころお父さんヤマガラ(ヤマちゃん)とお母さんヤマガラに連れられ庭に来るようになりました。
夏の暑いあいだ、涼しい森の中で大きく育ててもらっていたんですね♪
初めて見た時のチビは、ボッコいお顔をしていて、みずみずしい毛は美しく輝いていました。
警戒心などは無く、手のひらに乗って遊んだり帽子の上に止まったり、あどけない仕草はどれだけ見ていても飽きる事はありませんでした〜時のたつのも忘れて一日中、一緒に遊びました。
チビは生まれてから1才になる、お父さん譲りのハンサムボーイです。
こんなに美しくなりました。
ちょっぴりあどけなさが残っていてたまりません!
うすく透き通った羽は朝日にあたって、まるで天人がまとっているハゴロモの様です。
ヤマガラの羽の枚数は、何枚あるのかなぁ
広げた美しい羽を風切羽(かざきりば)と言います。
風切羽は翼の先端側から順番に初列風切(しょれつかざきり)、次列風切(じれつかざきり)、三列風切(さんれつかざきり)と言う名前が付けられています。
では、ヤマガラの風切羽はそれぞれ何枚あるのか〜数えてみましょう^^
◇ 初列風切(しょれつかざきり) 9枚
◇ 次列風切(じれつかざきり) 6枚
◇ 三列風切(さんれつかざきり) 3枚
◇ 尾羽(おばね、びう) 12枚
と分かりました。
そのほかにも翼には
◇ 雨覆(あまおおい)
◇ 小翼羽(しょうよくう)
◇ 肩羽(かたばね)
◇ 腋羽(わきばね)
などがあり、複雑に重ね合って構成されているんです。
風切羽をはじめ他のいろいろな羽は、空を飛ぶためにどれも重要で大切なものです。
羽のかたちも重さも、より遠くより速く飛ぶために設計され進化してきたものなんですね。
換羽(かんう)ってなに?風切羽が抜けちゃうの!!
野鳥の年間スケジュールはとてもハードなんです。
早春から縄張り争いが始まり、求愛、巣作り、子育てと、毎日あちらこちらと飛び回っています。
羽は使用されていくたびに、すり切れたり、欠けたりして傷んでいきます。
鳥はそんな傷んだ羽根を修復するために、小まめに羽繕いをしてメンテナンスを行いますが、 年に一度〜二度、換羽(かんう)という羽の抜けかわりがおきます。
羽が順番に少しずつ「抜けては生える」をくり返し、 新しい羽に交換されるのです。
飛ぶために重要な風切羽は、一気にまとめて抜けることはなく、左右の翼の同じ位置の風切羽が少しずつ新しいものにかわっていきます。
換羽の期間中にも移動する時には羽を使って飛びますからね〜
バランスを保つためなんですね。
まとめ
ところで姫コブシの枝で遊んでいたチビの話ですが、、
広げた風切羽がみずみずしく輝いていたのは、新しく生え替わったばかりのフレッシュ風切羽だったのかも知れません〜
チビは生まれてから初めての冬を越した若鳥です。
この春先に子供から大人になる換羽を済ませたところだったのでしょうか♪
◇ ヤマガラの風切羽は、左右合わせると 36 枚 、尾羽が 12 枚 でした ◇
そして翼には、風切羽以外にも複数の羽が重なり合っていることも分かりました。
多くの野鳥の換羽は八月頃が多く、1ヶ月〜2ヶ月ほどかかって羽の更新が行われます。
換羽には多くのエネルギーが必要なので、 エサの豊富な夏場に行われ、その時はひっそりと生活をするのです。
庭に来るヤマちゃんカップルを見ていると、つがいは必死になって子育てをしますが、子供たちが独り立ち出来るようになる頃には、親は疲れ果ててげっそりと痩せています。
そのあとで全身の羽の入れ換えをするのですから、もう命がけなんですね!!
人も鳥も、生きていくって、、キビシー^^