空は朝から晴れわたり、澄みきった冷たい空気は冬の到来を告げています。
庭の木はほとんどが葉っぱを落としました。
朝ごはんが丁度すんだところに、いつものようにヤマガラ親子の三人組がやってきました。
窓辺に誘引したバラの枝に止まり、家の中をのぞきこちらを伺っています。
お父さんヤマガラのヤマちゃんは「二ィー二ィー二ィー」と元気いっぱいの声で鳴き、やって来たことを知らせます。
ちょっと意地悪をして気が付かないフリをしていると、北側の窓にまわったり、東の窓に戻ったりを繰り返し、窓ガラスの真ん中でホバリングしてアピールをします。
誘われるままに玄関を出ると、外はかなりの寒さ!
三羽は鳴きながら、帽子に乗ったり目の前を飛び交ってはお目当てのご馳走の催促をし始めました。
サクラの木の上から、三羽の親子が次々と手に飛び降りてきます。
まるで、スカイ・ダイビングでもしているかのように、飛び降りてきます。
まっ青の空から、ヤマガラが 降ってくるのです^^
ヤマガラの翼は、何枚の羽から出来ているんだろう?
ヤマちゃんは目にも止まらぬ早さで動き、今ここに居たかと思うと向こうのモミジに移っては、とにかくすばしっこいのです。
手の上に乗って遊んでいても、何ともせわしない子たちです。
飛び立つ時など、「ブゥーン」と高い羽音をさせ、まばたく間もないくらいに瞬時に手のひらから消えてしまいます。
大空を羽ばたく、なぁ〜んてイメージはまったくありません!
いつも、チョコチョコとしていて「やんちゃなあわてん坊」としか思っていなかった!
ところが
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なんと、ヤマちゃんは惚れ惚れするような翼の持ち主だったのです。
拡げた翼の羽は、朝日に当たり銀色に輝いていました。
そして目はまるで宝石のオニキスようです。
自然の生き物って、なんて美しいのでしょう。
やっぱ神様しか創れませんね!
ヤマちゃん、ごめんなさい ;;
こんなに美しい鳥だったとは・・・
瞬間画像を見ていたら、ヤマちゃんの翼の羽はいったい何枚あるんだろうかと気になり、鳥図鑑で調べてみました。
翼を広げた時によく見る羽根を風切羽(かざきりば、かざきりばね)と言います。
ヤマガラの風切羽
翼
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風切羽・初列風切(しょれつかざきり) | 9枚 |
次列風切(じれつかざきり) | 6枚 | |
三列風切(さんれつかざきり) | 3枚 | |
雨覆(あまおおい) | ||
小翼羽(しょうよくう) | ||
肩羽(かたばね) | ||
腋羽(わきばね) | ||
尾の部分 | 尾羽(おばね、びう) | 12枚 |
などがあり、複雑に重ね合って構成されているということが分かりました。
ヤマガラの風切羽や尾羽は綺麗な灰色をしていて、透けて見えるくらいに薄いのです。
風切羽をはじめ各部位の羽は、空を飛ぶためにどれも重要で大切なものです。
羽の形も重さも、より遠くより速く飛ぶために進化を遂げながら設計されてきたものなんですね。
では、その大切な羽のお手入れについて、日頃鳥たちはどんな事をしているのでしょう〜
鳥が水浴びをするのは、なんのため?
ヤマちゃんはよく水浴びをして遊んでいます。
バードバスに入ったかと思うと、頭を水中に突っ込み豪快にバチャバチャと水浴びを始め出します。
翼も尾羽も激しく水中に入れたり出したり・・
全身の羽毛をけば立たせて水しぶきが飛び散り、あたり一面は水びたし!
本当にあばれん坊なのです>_<
しかしその水浴びは遊んでいるのではなくて、とても大切な行動だったんです!
羽に付いたホコリや汚れを洗い落とし、ダニなどの寄生虫を取り除き、清潔に保つためにヤマちゃんは暴れていたんですね^^
そして水浴びが終わるともみじの木に上がり、ブルブルして水を飛ばし体を乾かします。
それから念入りに羽づくろいを始めるのです。
尾の付け根部分から分泌する脂をクチバシを使って羽に塗りつけます。
また、雨に濡れて体温が低下しないように、全身の羽毛にも丹念に塗りつけます。
ヤマちゃんが、雨の日でもへっちゃらで飛んで来るのも、この素晴らしい撥水効果の高い脂を塗っていたからなのです。
やまちゃんの美しい翼は、日々こんなメンテナンスをして維持されていたんですね♪