今日、巣立ったばかりのヤマガラの雛です。
一番最後に巣から飛び出した子が、枝に掴まろうとして失敗をしてしまい、地面に落ちてしまいました。
低木の茂みの中にうずくまっている雛を、親鳥は見つけられるでしょうか・・
気がつくと、巣立ちが始まっていました!
梅雨の合間の晴れた日の昼下がりです。
東側のサクラの木に掛けた巣箱から、ヤマガラの雛が巣立ちました。
ヤマガラのヤマちゃんとヨメちゃん(お母さん)の子供です。
ちょうどお昼を済ませ、東の窓から巣箱を見ると、巣立ちが始まっていました!
雛たちは順番に次々と巣穴から飛び出しています。
確認できた雛の数は5羽。
すでにもう1〜2羽が、先に飛び出ていたかも知れません。
ヤマちゃん夫婦が一生懸命に育てた雛たちの巣立ちとなり、めでたい喜びの瞬間です。
親鳥は、向こう側の雑木林とこちらの庭をせわしなく、行ったり来たり!
飛び立った雛たちを見失わないよう、必死で林の方へ誘導しています。
ヤマちゃん夫婦は庭に戻ってきて、最後の1羽を探しにきました。
枝に掴まろうとして失敗して地面に落ちてしまった雛は、低木の根元に生えた雑草の中にじっとしています。
ヤマちゃん夫婦は一生懸命に鳴いて呼ぶのですが、雛の声がしないので見つけられない様子です。
2羽はしばらく探していましたが、山に連れて行った他の雛たちの事も気がかりでなりません。
お山の方に向かって、飛んで行ってしまいました。
野鳥の雛を拾わないで!
梅雨空で薄曇りの日が続いていましたが、今日はいきなり日差しの強い日となりました。
熱せられた石畳に、トカゲがチョロチョロ・・
こんな日は近くにヘビがいます!
ヘビはトカゲを好んで食べますが、動けずにいる柔らかい鳥の雛などは最高のご馳走です。
家の守り神と言われるアオダイショウですが、見つかったら雛はひとたまりもありません。
・野鳥の雛が、もし地面に落ちていても拾ってはいけない!
・近くに親鳥がいるので、無闇に手を出してはいけない!
・野生の自然の摂理に任せよう!
“ 雛を拾わないで ” キャンペーンなどで、多くの愛鳥家の方々が呼びかけています。
助けてやりたいという人間の優しい気持ちが、 親と子を引き離してしまうと言う悲惨な事になり、想いとは逆の結果を招いてしまうのです。
自然界に生きている野鳥の生態を間近で見ていると、子育てをしている親鳥の真似など、人間がどれだけ頑張っても出来るものではありません!
手を出してはいけないのです!
しかし、ヘビやカラスが心配です!
今、目の前にヤマガラのヤマちゃんの子が動けずにこっちを向いています。
いざ、自分がこの場面に置かれると、正直いって焦ってしまいました!
そして、ふと1ヶ月と少し前の事を思い出してしまったのです〜
〜バラが咲き始めた5月の上旬、この地方は爽やかな春の風が吹いていました。
突然、真夏のような暑い日が2〜3日続き、庭先に大きなアオダイショウが出没!!
北側のサクラの木に掛けた巣箱で、ヤマちゃんカップルの雛が巣立ちを迎えていました。
サクラの木の根元には、ヘビが上がって来られないように「ヘビ対策」をしてはあるものの、とても警戒をしていました。
その心配はよそに、ヤマちゃん巣箱は春の巣立ちをアッと言う間に済ませたのです。
そして、この梅雨時の2回目の巣立ちをしているんです。
ヤマちゃんは、とてもしっかり者!
ヤマガラの中でも特に賢いヤマガラですから(ちょっと、親バカ傾向 ;; )
その時、庭に出てきた大蛇を思い出した途端、手を出してしまい、地面に落ちている雛を拾い上げてしまいました!
思わず拾い上げてしまいましたが、余りの可愛さに手の上に乗せてずーと抱っこしていたい衝動にかられてしまいました。
軽くて温かくて、手の中ですっかりリラックスしています。
兄弟たちとぴったりくっつき合い、温かかった巣の中のぬくもりと勘違いをしたのでしょうか?
まだ恐怖心を持たない純真無垢な姿はもうこの時しか見れないかと思うと、愛おしいですね!
とにかくヘビから守るため、そして親鳥が見つけやすいようにするため、 雛を木の枝に避難させ、呼びに来るのを待ちました。
邪魔にならないようその場を離れ、15分おきに雛の様子を見に行きました。
強い日差しから守ってくれる西洋ボダイジュの葉っぱのなかでじっと親鳥が来るのを待っています。
こんな場面に出くわすと、待つ時間と言うものはとても長く感じてしまうものです>.<
お母さん〜早く来てくれないかなぁ〜
そして数回ようすを見に行ったりして、2時間ほどが過ぎた頃です。
ボダイジュの枝に、もうその子の姿はありませんでした。
親鳥がお山へ連れて行ったのでしょう〜
ホッと胸を撫で下ろし、念のために近くにまた落ちて居ないかを確認し、家の中に入りました。
しばらくすると、ヤマちゃんとヨメちゃんが二人そろって窓辺に来ました。
全ての子を安全なところに置いて安心したのでしょうか。
本当に仲のいい夫婦です!
もし、報告に来てくれたとしたら・・・それ、もの凄くうれしいなぁ〜^^
最後に
地面に落ちた巣立ち雛を拾いあげ、木の枝に避難させましたが、余計な事をして手を出さなくても良かったかな〜とも考えてみました。
私が手を出さなくても、声が出せなかった雛は出せるようになっていて、親鳥は低木の影にいた雛を探すことができ、難なくお山に連れて行ってたかも知れません。
また、心配していたアオダイショウなど、近くにはいなかったかも知れません。
しかし、もし、その逆だったとしたら・・
この愛らしい表情と出会うことはありませんでした。
恐怖も疑いもなく、手の中に抱かれていた無垢な姿を決して忘れる事はないでしょう〜
この子は巣立った直後、早ばやと手乗りになっていました^^
これから夏の間、お山でたくましく育ってくれるでしょう〜
そして、秋になったら再びこの庭に戻ってきて、可愛い元気な姿を見せてね♪