待ちに待ったサクラが満開になり、チラチラと花びらが散り始める頃、ミヤマツツジが「次は私の番よ〜」と主張をし始めました。
目にも鮮やかな紫がかった濃いピンクの花は、遠くからでも見つけることができます。
今は、まさに春爛漫!
今日も東の窓辺に置いたバードバスで水浴びが始まりました。
まだ気温は低く肌寒いのに、ヤマちゃんはへっちゃらで水浴びをしています。
(※ヤマちゃんとは、7〜8羽の庭にきていたヤマガラの中でもひときわ目立っていた1羽の若いオス。大きな声で元気よく鳴き、後にこの庭の主になる)
ヤマちゃんはバードバスに入る時、まず足をそーっと水の中に入れ深さをチェックします。
このように一瞬は慎重な行動をしますが、バスの中に入ると徐々にやんちゃっぷりを発揮します。
はじめに頭を水中に突っ込み潜り込みます。
そして背中の方にも水がかぶるように低い姿勢になり潜ったかと思うと、次は勢いよく頭を水中から出し、ブルブルッと水を払い飛ばします。
次は、胸やお腹の毛の中に水を含ませ、けば立たせてまん丸になっていきました。
調子付いてくると今度は翼を力一杯水面に叩きつけ、豪快に風切羽を洗いはじめます。
※翼を広げた時に扇状に見える羽根を風切羽(かざきりば、かざきりばね)と言います。
あたり一面に水しぶきが飛び散り、バードバスの周りは水浸しになってしまいました。
窓ガラスにも水が飛び散りくもってしまい、もうヤマちゃんの姿もよく見えません。
最後にはエネルギーを使い果たしたのか、フラフラ状態になってしまいました。
それにしても、ヤマちゃんはやっぱり暴れん坊です。
まるで、やんちゃ盛りの子供がプールで大はしゃぎしているのと同じですね。
この愛くるしい様子を見て、誰か怒る人がいるでしょうか^^
もう〜可愛すぎ!
水遊びをしていたんじゃなかったんだね!
小鳥の水浴び風景は、遊んでいるように見えませんか?
はしゃいで楽しんでいるように見えてしまうのですが、、
実は、生きていくための大切な行為なのです。
鳥の羽には、ホコリや寄生虫、自分が分泌する脂粉という細かな粉などが徐々に付着していきます。
飛ぶ為にはそれらの不要なものをきれいに洗い流し、常に清潔を保つ必要があります。
だから、寒い冬でも関係なく水浴びをして身体をきれいにしているんですね!
ヤマちゃんは水浴びが終わったら、今度はすぐ近くにあるモミジの木に移って羽づくろいをはじめました。
尾の付け根部分から分泌する脂を、クチバシや足を使って羽に塗り付けます。
飛んでいて乱れてしまった風切羽や尾羽を修復するのです。
また、雨に濡れて体温が低下しないように、全身の羽毛にもまんべんなく塗り付けます。
清潔に保ち防水効果を高め、飛ぶ為の大切な羽は、入念に時間をかけてメンテナンスされるのです。
水浴びする大切な意味は
私たち人間は鳥の水浴びを見る時、あまりにも可愛い仕草なので「水遊びをして楽しんでいる」と感じてしまいますが、実は鳥の水浴びは、生きていく為に必要不可欠だ!と分かりました。
人間がお風呂に入ってキレイ、サッパリする〜と言ったレベルの話ではありません。
鳥は移動手段である羽が使えなくなるという事は、死を意味します。
羽は命です。
水浴びをする事によってほこりや寄生虫を取り除き、さらに羽づくろいで防水効果のある脂を塗って、羽ばたく為の羽を常に使えるように備えます。
そして、雨で体温を奪われないように全身の羽毛もキレイにして脂を塗るのです。
水浴び&羽づくろいは、命を守る大切な行為なのです。
街は昔とは変わり、どの場所も便利になりきれいに整備されましたが、開発が進むにつれ野鳥たちが好む自然環境とは違う形になっていきました。
もしかしたら、あなたのお庭やベランダの近くで水溜りを探している野鳥がいるかも知れません。
ちょっとした バードバスを置いてあげて野鳥を呼び込んでみませんか。
愛くるしい小鳥の水浴びしぐさを見るたびに、顔がほころびます^^♪