庭の巣箱では、ヤマガラのヤマちゃんカップルが巣作りを始めています。
まだ寒い冬の時期から縄張り宣言をし、庭に来る他の野鳥たちから勝ち取った巣箱です。
ヨメちゃんは何度も何度も巣箱にコケを運び入れています。
ヤマちゃんが怒りました!
突然、ヤマちゃんが激しく鳴き出しました。
巣箱のすぐ横に一羽の大きなヤマガラが来ています。
ライバル君です。
ライバル君は、コブシの花が咲く早春の頃から、庭に来ていました。
一般的なヤマガラよりもひと回り大きくて、羽を広げるとかなり迫力があります。
ヤマちゃんは自分がテリトリーとしているこの庭には、ライバル君は来てほしくありません。
ヨメちゃんを奪われるのではないかと、心配なんです!
ライバル君がパートナーを連れてきていないので、とても警戒しているのです。
けたたましい声で鳴き出したかと思うと、すごい勢いでとなりの木からそのとなりへとライバル君を追いやりました。
ヤマちゃんは頭頂部の毛を逆立てながら激しく怒っています。
1〜2分の出来事でしたが、大柄のライバル君とてヤマちゃんの脅威にはかなわず、退散してしまったのです。
細かく入り組んだ枝と枝の間での猛スピードの逃走劇でしたが、両者とも枝にぶつかるような事はありませんでした。
このような反射神経といい、小さな体をしていても考えられないような大きな声を出したりと、鳥が持っている能力は驚くことばかりです!!
ヤマガラの鳴き声いろいろ
ヤマガラは色んな鳴き方をしてコミュニケーションを取っています。
メスの気をひく時の求愛の鳴き声、威嚇している時の声、警戒している時の声、怒っている時の声、仲間に危険を知らせる時の声など、その時に応じた色んな鳴き方があります。
さえずりは「ツツピー ツツピー」とゆっくりさえずります。
「ピーツツ ピーツツ」と逆転して鳴いたりもします。
地鳴きは「ニーニーニー」とか「ビィービィービィー」また「ツッ、ビィービィー」
ヤマガラ同士の合図だけではなく、人間の私にも何種類かの鳴き声で合図をしているんですよ、本当です!
・来たよー、お腹すいたよー、と可愛い鳴き声 甘えた感じで 「ニィーニィー」
・早くちょーだい!とわがまま一杯の鳴き声 やんちゃっぽく 「ビィービィー」
・敵に見つからないように私に合図をする時の声 高音で 「シィーシィー」
野鳥たちの鳴き声の種類
鳥には大きく分けて次のような鳴き方や、行動があります。
・さえずり
繁殖期にオスがメスへの求愛する時や、縄張りを主張する時の鳴き声。
・地鳴き(じなき)
仲間同士の合図をする時に鳴く声。
オス、メス、成鳥、幼鳥が区別なく鳴きます。
・ぐぜり
若鳥が親鳥や先輩のさえずりを真似て、練習をしている時の鳴き声
まだへたっぴーだけど、一生懸命に鳴いています。
他の鳥のものまねをする事もあります。
・警戒音
敵が近ずくと仲間に危険を知らせる時に発する警戒の声。
「シーシー」と非常に高い声で鳴く。
・ドラミング
鳴き声ではなく、別の方法で音を出してアピールする動作。
超速で木をたたき音を出す、キツツキの行動などをドラミングと言います。
・ソングポスト
縄張り内で、鳥がさえずる時の場所。
さえずる場所は、目立つ木のこずえなどだいたい決まった所が多い。
・聞きなし
鳥のさえずりを,人の言葉に置き換えて聞くこと。
ホトトギス・・・「てっぺんかけたか」
ウグイス・・・・「法、法華経」
庭に毎日来ているヤマガラのヤマちゃんのソングポストは、この庭ではありません。
4〜50先にある森の中にある木の梢が、ソングポストに違いありません。
いつもそちらから「ツツピー ツツピー」とゆっくりとさえずっている声が聞こえています。
ヤマちゃんがさえずっているところを、一度見てみたいなぁ^^
ヤマガラの様々な鳴き声をまとめて見ると
ヤマガラは「さえずり」「地鳴き」「警戒時の声」など、様々な鳴き声を使い、仲間に合図をしているんですね。
また、一人前になるための「ぐぜり鳴き」というさえずりの練習をしたり、そのさえずりをする時のソングポストがある事なども分かりました。
鳥のコミュニケーションツールである「鳴き声」は、私たちを幸せにしてくれる神様からの贈り物ですね♪